雇用される可能性
「雇用される可能性」のことをエンプロアビリティーといいます。これは、労働市場における転職の可能性や転職を実現する能力を意味します。
こうした用語が登場した背景には、これまでの終身雇用制と言われる長期安定的な雇用慣行が、急速に揺らいできている現実があります。
現実の労働市場では、失業者が急増した中で求人と求職のミスマッチ(不適合)が発生し、円滑な再就職がなかなか進展しないという事態が継続しています。
求人と求職の条件が合わないために発生しているミスマッチの要因の一つに、「職業能力のミスマッチ」があります。
衰退しつつあったり成熟しきって成長が止まったりしている産業から失業者が発生しても、その失業者が成長産業に直ちに吸収されるというわけにはいきません。
成熟・衰退産業と成長産業では、職種の内容、すなわち必要とされる職業能力の内容が異なっているからです。
こうしたことから、日本の労働者のエンプロイアビリティーをいかに高めるかが、社会的な課題となっています。
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