生活保護制度
生活保護制度は、生活に困窮する方に対し、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、日本国憲法の精神である健康で文化的な最低限度の生活を保障し、合わせて自立を助長することを目的としています。
最近、制度目的に反した不正受給者の存在が明るみに出たため、大きな問題としてマスコミなどで取り上げられています。
生活保護の受給者数について、平成7年度は約88万人でしたが、その後の景気悪化から増加を続け平成11年には100万人を突破、東日本大震災が起きた平成23年3月には半世紀ぶりに200万人を突破しました。
受給者数が急増しているため、福祉事務所の担当者による厳格な調査が行き届かないことが不正受給者の増加要因になっているようです。
さらに、生活水準や生活の多様化が進み、制度の「穴」を巧みに利用して不正に受給する事例も増えており、現行の制度のままでの運営が困難になっていくことが予想されます。
不正受給の横行が進めば、受給資格の条件を正式にクリアした受給者にも、あらぬ疑惑がかけられてしまう可能性も出てきます。
生活保護を受けることなく真面目に働いている人の立場からすると、不正受給者の存在は不公平感の種になります。国民の不公平感を払拭するため、そしてこの制度を本当に必要とする人たちのためにも、早急に制度の見直しや不正受給に対する罰則の厳罰化が待たれるところです。
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