『CCS』でCO2を固定化する
「CCS」とは、「Carbon Dioxide Capture and Storage」の略で、発電所や工場などから排出される二酸化炭素(CO2)を大気中に拡散する前に分離、回収して地中深くに貯留し、CO2を固定化する技術のことです。
「CO2の回収・貯留」とも呼ばれます。
「CCS」は、CO2の排出削減効果が大きく、地球温暖化対策の切り札として世界的に期待されています。日本でも今日まで、実証試験に必要な設備の検討や候補地(北海道苫小牧沖、福島県勿来・いわき沖、福岡県北九州沖)の地質調査などが実施されてきました。
そして2012年2月に経済産業省は、北海道苫小牧沖で実証試験を行うと発表しました。この地域は、過去の油ガス田開発で地質データが豊富にあり、地質調査でCO2を安定して封じ込めることができる地層の存在が確認されています。
CO2を分離、回収して地中深くに貯留するまでの全過程を検証する実証試験は、国内では初めての試みです。2020年までの9年間で数十万トン規模のCO2を固定化する計画であり、CCS技術の早期確立が期待されています。
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